11月26日、ビッグ・アイアートフェスティバル2016が開催されました。
出演者の1組は、日本で唯一のろう者だけのストリートダンスサークルと言われている筑波技術大学のSoul Impression。今回、事業プロデューサーの意向もあり、あえて彼らを舞台上で紹介する際には「聴覚障害のある~」という冠はつけませんでした。彼らに聴覚障害があることを知らない観客の方も多数いたと思います。
彼らのダンスパフォーマンスが終わると、会場からは割れんばかりの大きな拍手が送られました。多くの人たちが「かっこいい!」という感想を漏らしていました。自分もあんな風に踊りたい!という憧れの感情を抱いた人もいたのではないでしょうか。終演後には、ダンサーに泣きながら握手を求めた観客もいました。
彼らのパフォーマンスに必要なものは「聴覚障害がある~」という冠ではなく、健常者と対等にダンスを踊ることができるサポートや環境づくりだと思います。
冠に障害をつけることで「障害があるのにがんばってる」というアピールをしている間は、対等にはなれないのではと思います。素晴らしい作品に障害のあるなしは関係ない。今回は、その環境づくりに取り組んだ公演でした。だから彼らのパフォーマンス前に「聴覚障害がある~」という言葉は不要だと判断しました。
Soul Impressionのみなさん、作品づくりを支えてくださった演出、舞台、制作、運営のみなさん、ありがとうございました。