アドバイザーブログ

レモンいるか?

視覚障害者ネットワーク「きららの会」の勉強会に参加しました。7月に盛岡で開催される「第28回視覚リハ研究発表大会」で、「きららの会」がレクリエーションに関する発表を行なうため、その実証実験を兼ねた1泊2日の合宿です。事前に送られてきた合宿のしおりには、JR祝園駅での集合から、翌日JR三ノ宮駅での解散まで、たくさんのお題やゲームが書かれてあtたので、しっかりと予習して参加しました。

最初に訪れたのは京都・精華町にある「けいはんな記念公園」。広い敷地内を散策し、ランチタイムを過ごしました。参加者のほとんどが視覚に障害のある方たちでしたが、池のコイにエサをあげたり、その池の飛び石を渡っていったりと、とにかくアクティブ!池に落ちたら自己責任という覚悟でチャレンジされていました。

視覚障害者 池の飛び石渡り

私が日頃行う視覚障害者のガイドは、劇場の客席やトイレへの案内がほとんどのため、とてつもなく広い日本庭園や芝生広場を説明しながらガイドするのは新鮮でした。庭園を歩いていると、どこからともなくバナナのような甘い香り…。その正体は、唐種招霊(カラタネオガタマ)という木の花。私の好きな花です!
咲き終わりでしたが、その木を見つけて、みなさんに花の香りを嗅いでもらいました。「なんでバナナの匂いすんのん?」とバナナではないのに、強烈なバナナの香りがすることにみなさん興味津々。とても喜んでもらえました。

唐種招霊

京都から神戸へ向かう電車のなかでは、チーム対抗で競う言葉遊びをしました。闘魂燃える私のチームがみんなで作戦を練って挑み、見事優勝しました。

宿泊先である「しあわせの村(神戸)」に到着し、まずはジャングルのような大浴場で、ひとっ風呂。もちろん風呂場に白杖は持ち込まないので、裸のおっちゃんたちが脱衣所から連なって歩きます。お風呂につかっていた子どもたちが不思議そうにこちらを見ていました。そんな裸のお付き合いの後は、待望の夕食です。本来ならば晴眼者がお膳の中のものを説明するのですが、今回は視覚障害のあるみなさんが箸先の感触や匂いなどで中身を当てるという趣向です。私の向かいの男性は、お膳の中の手前から挑戦し、一番上に載っているものを口に入れた瞬間、ゲッ!と口から出しました。それは刺身の上にあったレモンでした。

「なんで刺身にレモンやねん!レモンいるか?」と怒っていましたが、確かに最近はサーモン人気でカットされたレモンを添えられていることが多いです。他にもレモンの洗礼を受けた人がいて、「刺身にレモンはありか?なしか?」で話題になりました。

視覚障害者と一緒に食事

夕食後、再びレクリエーションのクイズ大会がはじまりました。翌日は、ボウリングとカーリングを合せたようなローンボウルズ(←最初、ボウリング場の名前と思っていました)などで、いろんな方と交流しました。日焼けで真っ赤になりましたが、視覚障害のみなさんと長時間遊ぶなかで、いろんな気づきがあり、とても有意義な2日間を過ごしました。

ローンボウルズ
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