先日、スタッフの武田とガイドヘルパー知的障害過程を受講しました。
研修は全部で3日間あり、2日間は座学で残り1日は実習でした。実習では、実際に近くの障害者福祉サービス事業所におじゃまして、知的障害のある人たちと一緒に出かけたりご飯を食べたりゲームをしたりして過ごしました。
昨年、同行援護(視覚障害のある人の外出支援)の研修を受講しましたが、そのときは実習の時間がとても多く、どちらかというと手引きの技術を習得するためのちょっとした『訓練』みたいな感じでした。今回の研修は、技術習得というよりは「知的障害へを理解」に重きが置かれていたように感じました。
実習で外出したときのことです。
突然、利用者のYさん(重度知的障害のある人)が大声を上げました。私は、何度もこのようなシーンを経験していたので特に驚きませんでしたが、たまたま横を通りがかっていた人がいて、その人は驚いて飛び上がりました。
もし、こんなことがみなさんの周りで起こったらどうしますか。大声を出したYさんを注意しますか。それとも「急に大声を出さないでくださいね」とやさしく教えてあげますか。
実際に施設職員がとった行動は、まずは驚いた通行人に「驚かせてすみません」と謝り、次にYさんの背中をなでただけでした。Yさんが落ち着いたところで、職員の方は私たちに言いました。
「大声を出した時の状況・環境をできるだけ把握しておいてください。何かに反応して大声を出しているので、その原因が何なのかを見極め、その状況・環境を減らすことが大切です」
Yさんの場合は、それを自分で減らするため、次からは違う道を通ろうとすることもあるそうです。知的障害のある人とのコミュニケーションでは、できなかったことを叱るのではなく、うまくいったことを過剰にほめてあげることがポイントだということも教えてくれました。
知的障害のある人を知ろうとする、理解しようとすることが、知的障害のある人たちが来れる環境づくりにはとても大切なことだということを改めて学べました。
3日間の研修は、とても有意義でした。