アドバイザーブログ

こもれ陽映画体験会

堺市立健康福祉プラザで開催された「こもれ陽映画体験会」に参加してきました。こもれ陽は、2014年9月に堺市立健康福祉プラザの呼びかけで集まったボランティア団体で、視覚障害者をサポートするための資料等のテキスト化や映画などへの音声解説をおこなっていくことを目的に活動しています。 この日の映画体験会は、こもれ陽で活動するボランティアのみなさんにとって初となる音声解説つき上映会でもありました。

はじめは、市民ボランティアの方々が9か月間の取組みでどこまで音声解説を実施することができるのだろうか?と思っていました。しかし、その内容は思っていた以上の素晴らしいものでした。ただ単に映画に音声解説を付けるだけではなく、上映前にはあらすじや登場人物を紹介するなど、視覚障害者の映画鑑賞をサポートしていました。吹替えスタッフの中には、自身が視覚障害者である方もいました。その方が吹替えのセリフをすべて暗記してきたと聞かされた時は驚きました。

このような地域ボランティアが育ち、障害者の観劇を地域が支える仕組みが広がっていけばと思います。

  • 作品/ビルマの竪琴(1985年版)
  • 音声解説内容
    あらすじ紹介
    主な登場人物の紹介
    本編
    エンドロール

<スタッフ武田の意見>
上映の前に建物やトイレ、非常時の案内、あらすじ、配役の紹介などがあり、前知識として丁寧にされていたので良かったと思います。しかし、実際に映画のエンドロールで表示された配役を読み上げた時に、事前に配役を紹介されていたにもかかわらず、「石坂浩二が出てたんや」と視覚障がいの女性が声を上げていました。30年ほど前の石坂浩二の声なので、今の声より当然若いですし、聴くだけでは誰だか分らなかったのだと思います。演劇であれば、開場前の舞台説明会で配役紹介とともに役者も声を出していれば、特徴のある声なら少しでも覚えてもらえると思います。 多くの方は音を聴いた後に漢字を思い浮かべて意味を理解すると思います。「ほうい」は画面に僧侶が出てきたので音で聴いても「法衣」と頭で漢字変換して「僧侶の着物」と理解しますが、視覚的情報のない視覚障がいの方にもうまく伝わったのかと思いました。 本上映、本公演の前に、プレビューして視覚障がいの方の生の声を参考にすれば、より良い鑑賞サポートになると思います。 堺市健康福祉プラザ 見えない・見えにくい・聞こえない・聞こえにくい方々の社会参加を支援する施設。総合センターであることの利点を生かして生活全般をきめ細やかにサポートするとともに、地域の人々との交流・協働の場をつくっている。

こもれ陽映画体験会

堺市健康福祉プラザ
見えない・見えにくい・聞こえない・聞こえにくい方々の社会参加を支援する施設。総合センターであることの利点を生かして生活全般をきめ細やかにサポートするとともに、地域の人々との交流・協働の場をつくっている。

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