アドバイザーブログ

クラシックホールの目指すもの

7月1日、神奈川県川崎市にて開催された「ミューザの日2017 ウェルカムコンサート オーケストラ入門!」の遠隔情報保障字幕の運営にかかわらせていただきました。会場は、ミューザ川崎シンフォニーホール。約2000席の客席をそなえた、日本でも有数のクラシックホールです。

7月1日は開館記念日ということで、2013年から毎年開催されているイベントだそうですが、ホールとして今回初めて、聴覚障害者への情報保障に取り組まれました。

最初の打合せでは、「なにが分かってないかすら分からない」とおっしゃる制作担当の方。とても不安そうでしたが「とにかくなんとかして実現したい!」というお気持ちが伝わってきます。これはその方だけでなく、館長や他部署のスタッフも含めて、ホール全体で「実現する」という前向きな姿勢が随所に感じられ、うれしくなりました。

今回、実施したのは「遠隔情報保障字幕」「手話通訳」「体感音響システム」の3つ。
川崎市内の視覚障害者関連の団体や学校から招待された約20名のみなさまが鑑賞されるとのことで、お手元で見ることができるタブレット端末での字幕表示をおこないました。

開演前には1300名を超える観客が訪れ場内は大盛況!「オーケストラ入門!」というタイトルどおり、小さなお子さまや、クラシック音楽に親しみのないみなさま向けに企画されたコンサートです。

アナウンサーの朝岡聡さんが司会となって、楽器の説明やオーケストラの編成、クラシック音楽の魅力など、音楽だけではなく楽しいお話満載の内容でしたので、情報保障を実施することで、鑑賞された聴覚障害のみなさまもお楽しみいただけたようです。

本番終了後、「今回だけで終わらない。どんどん回を重ねて、よりよいものにしたい」と、ホールのみなさまは力強くおっしゃっておられました。
心強い限りです。

スタッフ:藤巻修

施設外観の写真

コンサート会場に設置された字幕用タブレット

ミューザの日2017ウェルカム・コンサート「オーケストラ入門!」
2017年7月1日(土)14:00~
ミューザ川崎シンフォニーホール

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